人類は二本の足で立って、走りながら獲物を追いかける狩猟採取の生活を長年送ってきました。
ところが、獲物四つ足動物の逃げ足は速く、人はなかなか追いつくことができません。
そこで、長時間一定の速度で走り続けることでそのハンディを補いました。
獲物との距離徐々に縮めながら、疲れるのを待ちます。そして、動けなくなった獲物に近づいて、弓や槍を近づけることで仕留めます。
こうした狩猟生活の中で、人は長距離ランニングに適した肉体へと進化を遂げたのです!
そこでこの記事では、ランニングに必要な筋肉は大腿部と腰回りである理由を解説を解説したいとおもいます!
ライフスタイルの変化がもたらした影響
やがて、狩猟採取から農耕へと人類のライフスタイルが変化し、さらには汽車、自動車、飛行機などの文明の利器が発展したため、日常的に走る必要がなくなっていました。
その結果、現代の人は走ることが日常生活の一部ではなく、特別のイベントみたいなものになってしまったのです…
マラソンで使う筋肉の紹介
当ブログの他の記事で紹介したスロージョギングでは、大腿四頭筋と言われる太もも前面の大腿直筋・内側広筋・外側広筋・中間広筋、下腿部の腓腹筋・前脛骨筋、腹筋の腹直筋・内腹斜筋、大臀筋、背筋、さらには腰回りの深部にある腸腰筋の大腰筋などが、ウォーキング時と比較してよく使われます。
これらの筋肉は、もともと走るために発達してきた筋肉であり、ウォーキングで鍛えることは難しいです。
特に大腰筋や腸骨筋などの腸腰筋は、脚を前方に振りだすときに使われる主要筋肉で、走ることによって強く働きます。 この筋肉が衰えると、姿勢維持が困難となり、疲れ、つまずき、内蔵疾患、歩行困難など、日常生活にさまざまな弊害をもたらすことになります。
より速く走るための筋肉の鍛え方
では、より速く走るためには、筋肉を鍛えればよいのでしょうか?無論、ある程度の速度を出すための筋肉は必要です。
しかし、ウエイトトレーニングで筋肉隆々の肉体美を造る必要はありませんし、下手をするとランニングにとってマイナス効果になる場合もあります。
例えば、ベンチプレストレーニングを行うと、大胸筋と上腕三頭筋が発達がし、筋肉量が増大します。
所謂逆三角形のマッチョな身体になります。
すると当然、上半身が重くなり、ランニング時に大量にエネルギーを消費してしまい、重い上半身を支える脚にも過度の負担がかかってしまいます。
長距離ランナーは、総じて軽量選手が多いです。
特に、アフリカ系の選手の脚を見るとほっそりとして、とても筋肉が発達しているように見えないですが、これはランナーとしての理想的な体型と言えます。
走りに必要最小限の筋肉を鍛え、あとはできる限り軽量化することによって、効率良くエネルギーを消費することができ、より速く、より長く、走ることのできる理想的な身体となるのです!